在宅勤務中にオンライン会議へ参加すると、音声や映像が途切れたり、画面がフリーズしたりする。そんなトラブルに悩まされ、契約したことを後悔している人は少なくない。特にSoftBank Airは工事不要ですぐに使える手軽さが魅力だが、集合住宅や夜間の混雑時間帯に弱いという声もよく聞く。ここでは、会議が不安定になる原因を回線・Wi-Fi・端末・契約条件の順に切り分け、損をしないための判断材料を具体的にまとめる。
まずは症状を整理する:途切れ方で原因のあたりがつく
オンライン会議のトラブルは、途切れ方や発生するタイミングによって原因が異なる。最初に症状を整理しておくと、その後の切り分けがスムーズになる。
会議中だけ不安定で、他の作業は問題ない
ウェブ閲覧やメール送信は問題ないのに、会議だけ映像や音声が乱れるケースは、上り(アップロード)速度の不足が疑われる。会議ツールは自分の映像や音声を相手に送るため、上りの通信が安定しないと一方的に途切れたり、こちらの声が届かなくなったりする。
特定の時間帯に集中して起こる
夜20時から23時頃にかけて速度が落ち、会議がまともに成立しなくなるパターンは、回線の混雑が原因である可能性が高い。SoftBank Airはベストエフォート方式のため、同じ基地局に多くのユーザーが接続する時間帯は速度が低下しやすい。
Wi-Fiを切ってスマホの4G/5G回線にすると安定する
パソコンで会議に参加しているときに途切れるが、同じ場所でスマホのテザリングに切り替えると問題が解消するなら、SoftBank Airの回線そのものか、宅内のWi-Fi環境に原因があると判断できる。
朝や昼間は快適だが、夕方以降に悪化する
日中は在宅勤務で会議をしても問題ないのに、夕方から夜にかけて急に不安定になる場合は、基地局の混雑に加えて、近隣住戸のWi-Fi電波干渉が強まっていることも考えられる。
回線側と宅内環境を切り分ける:どこから手をつけるべきか
症状を整理したら、次は原因の切り分けに入る。大きく「回線そのものの問題」と「宅内のWi-Fi環境の問題」に分けて確認していくと、無駄な対処を防げる。
有線接続で切り分ける
AirターミナルとパソコンをLANケーブルで直接つなぎ、有線接続で会議を行ってみる。有線にすると安定するなら、Wi-Fiの電波干渉やルーターの性能不足が原因だ。有線でも改善しないなら、SoftBank Airの回線速度自体が不足しているか、基地局の混雑が影響している。
速度測定のポイント
速度測定サイトやアプリで、時間帯を変えて複数回計測する。特に上り速度を確認することが重要で、会議ツールが推奨する目安としては、1対1のビデオ通話で上り1Mbps程度、複数人参加の会議では上り2〜3Mbpsが欲しいとされる。測定結果がこれを下回るなら、回線の見直しが必要になる。
Airターミナルの設置場所を見直す
公式サポートでも推奨されている通り、Airターミナルは窓際で床から30cm〜80cmの高さに設置すると電波を受信しやすい。棚の中や水槽の近く、直射日光が当たる場所は避ける。また、電子レンジやBluetooth機器の近くも電波干渉の原因になるため、距離をとる。
Wi-Fiの帯域とチャンネルを調整する
2.4GHz帯は障害物に強いが、電子レンジや近隣のWi-Fiと干渉しやすい。5GHz帯は干渉に強いが、壁や家具で減衰しやすい。Airターミナルの設定画面から、使用する周波数帯域やチャンネルを固定してみると改善することがある。特に集合住宅では、自動設定のままだと混雑したチャンネルを使い続けてしまうことがあるため、手動で空いているチャンネルを選ぶと効果が出やすい。
契約条件と住居条件を確認する:思わぬ落とし穴に注意
回線や宅内環境に問題が見当たらない場合、契約条件や住居条件が原因で速度が出ていない可能性がある。契約前に見落としがちなポイントを押さえておく。
5Gエリアかどうかを必ず確認する
SoftBank AirのAirターミナル6は下り最大2.7Gbpsと謳われているが、これは5Gエリアでの理論値であり、実際の提供エリアは限られている。公式サイトの「5Gサービス提供住所リスト」で、自分の住所が5G対応エリアに入っているかを確認する。エリア外だと4G接続になり、速度は大幅に下がる。
マンションの配線方式と窓の向き
鉄筋コンクリート造のマンションでは、窓の向きや部屋の位置によって電波の入り方が大きく変わる。基地局の方角に窓がない部屋では、電波が届きにくく、安定した通信が難しい場合がある。また、Low-Eガラスや金属製の窓枠は電波を遮断しやすいため、設置場所の工夫だけでは改善しないこともある。
契約時のキャンペーンと実質的な縛り
SoftBank Airは端末代金の分割払いと月月割の組み合わせで、実質的な縛り期間が生じる。48回分割で契約した場合、48ヶ月以内に解約すると端末代金の残債が発生する。キャンペーンの割引条件も、最低利用期間が設定されていることがあるため、短期間での乗り換えを考えている場合は事前に確認が必要だ。
ベストエフォート方式の限界を理解する
SoftBank Airはベストエフォート方式のサービスであり、通信速度を保証するものではない。公式のサポートページにも明記されている通り、利用環境や回線の混雑状況によって速度が低下する。在宅勤務で安定した会議品質を求めるなら、この制約を受け入れるか、別の回線を選ぶかの判断が求められる。
すぐに試せる対処法:設定変更と使い方の工夫
契約を見直す前に、今の環境でできる対策はいくつかある。手軽に試せる順に並べたので、一つずつ確認していこう。
Airターミナルと端末の再起動
一時的な不具合であれば、電源の入れ直しで改善することが多い。公式サポートの手順に従い、パソコンやスマホ、Airターミナルの順に電源を切り、30秒ほど待ってから逆の順序で電源を入れ直す。
会議ツールの設定を見直す
ZoomやTeamsなどの会議ツール側で、ビデオ品質を「低」に設定したり、バーチャル背景をオフにしたりすると、必要な帯域が減って安定しやすくなる。また、画面共有を控えたり、カメラをオフにして音声のみで参加するのも有効だ。
他の端末の通信を制限する
会議中に家族が動画ストリーミングやオンラインゲームをしていると、回線の帯域を圧迫する。Airターミナルの設定でQoS(優先制御)が使える機種であれば、会議用の端末を優先する設定にしておくとよい。難しい場合は、会議中は他の端末のWi-Fiを切るか、使用を控えてもらう。
Wi-Fi中継機やメッシュWi-Fiの導入
Airターミナルから離れた部屋で会議をする場合、Wi-Fiの電波が弱くて途切れることがある。中継機やメッシュWi-Fiシステムを導入すれば、家全体のカバレッジが改善する。ただし、中継機を使うと速度が半減することもあるため、メッシュ対応製品を選ぶか、有線LANで接続できる環境を整えるほうが確実だ。
有線LAN接続を徹底する
どうしても会議の安定性を確保したいなら、Airターミナルから有線LANでパソコンにつなぐのが最も確実な方法だ。LANケーブルが届かない場所で作業する場合は、長めのケーブルを用意するか、電力線通信(PLC)アダプターを利用する手もある。
乗り換え判断の基準:損をしないための比較ポイント
上記の対処を試しても改善しない場合、回線そのものを見直す必要がある。乗り換え先を検討する際に、損をしないために比較すべきポイントを整理した。
比較表:SoftBank Airと主な代替回線
| 項目 | SoftBank Air | ドコモ home 5G | 光回線(例:ソフトバンク光) |
|---|---|---|---|
| 工事 | 不要 | 不要 | 必要(マンションタイプは要確認) |
| 月額料金(目安) | 5,390円〜(キャンペーン適用時) | 4,950円〜(キャンペーン適用時) | 5,720円〜(戸建て) |
| 最大下り速度(公称) | 2.7Gbps(5Gエリア) | 4.2Gbps(5Gエリア) | 1Gbps〜10Gbps |
| 上り速度の傾向 | 遅め(実測で数Mbps程度の報告が多い) | 比較的安定(実測で10Mbps以上の報告あり) | 安定(実測で数十Mbps〜) |
| 速度制限 | 混雑時あり(直近3日間の利用量が10GB超で制限の可能性) | 混雑時あり(直近3日間の利用量が特に多い場合) | 基本的になし |
| 契約期間の縛り | 実質あり(端末分割払いの残債) | 端末購入で実質あり | 2年契約が一般的 |
| 向いている人 | 工事不可の賃貸、短期利用、単身者 | 工事不可で上り速度重視、在宅勤務 | 安定性最優先、大家族、オンラインゲーム |
※料金・速度は公式サイトや公称値に基づく目安であり、実際の条件はキャンペーンやエリアによって変動する。契約前に各社の最新情報を必ず確認すること。
上り速度を重視するなら光回線かhome 5G
在宅勤務で会議を頻繁に行うなら、上り速度の安定性が最も重要だ。SoftBank Airは下り速度に比べて上りが遅い傾向があり、口コミでも「Zoomがフリーズする」「音声が途切れる」という声が目立つ。ドコモのhome 5Gは上り速度の実測値が比較的良好で、工事不要という点でもSoftBank Airの代替候補になる。ただし、5Gエリアの確認は必須だ。
工事が可能なら光回線が最も安定する
賃貸物件でも、大家や管理会社の許可が得られれば光回線の工事は可能なケースが多い。マンションタイプであれば、共有スペースに光回線の設備が導入されていることもある。安定性を最優先するなら、多少の初期手間がかかっても光回線を選ぶのが無難だ。
乗り換え時の費用をシミュレーションする
SoftBank Airを途中解約する場合、端末代金の残債に加えて、契約事務手数料の割引を受けていた場合はその返還が必要になることもある。乗り換え先のキャッシュバックや工事費無料キャンペーンを加味して、総支払額で比較する。1年以内の解約だと高くつくことが多いため、最低利用期間を確認しておく。
向いている人・向いていない人:後悔しないための最終チェック
ここまでの内容を踏まえ、SoftBank Airが適しているケースと、避けたほうがよいケースを整理する。
SoftBank Airが向いている人
- 工事ができない賃貸物件に住んでいる
- 引っ越しが多く、短期間で解約する可能性がある
- ネットの用途が主に動画視聴やSNSで、会議はほとんどしない
- 25歳以下または60歳以上で、割引を最大限活用できる
- 夜間の混雑時間帯にはネットを使わない生活スタイル
SoftBank Airが向いていない人
- 在宅勤務で毎日のようにオンライン会議を行う
- 上りの通信が安定しないと業務に支障が出る
- 夜間や休日に大容量の通信をする家族がいる
- オンラインゲームや4K動画ストリーミングを快適に楽しみたい
- 通信速度の安定性を何よりも重視する
よくある質問
SoftBank AirでZoom会議が途切れるのはなぜ?
主な原因は、上り速度の不足と回線の混雑です。SoftBank Airは下りに比べて上りが遅い傾向があり、特に夜間は基地局の混雑で速度が低下しやすいため、会議の映像や音声が乱れます。まずは有線接続で改善するか試し、速度測定で上りが1Mbpsを下回るようなら回線の見直しを検討しましょう。
契約前に確認すべきことは?
必ず自宅が5Gエリアかどうかを公式サイトで確認してください。4Gエリアだと速度が大幅に落ちます。また、マンションの場合は窓の向きや部屋の位置によって電波の入りが変わるため、可能であれば契約前に実機を試せるトライアル制度を利用するのが安全です。
途中解約するとどのくらい費用がかかる?
端末を分割購入している場合、残りの分割支払金が一括で請求されます。また、月月割などの割引が終了するため、実質的な負担が増えることがあります。キャンペーンによっては最低利用期間が設定されていることもあるので、契約時に必ず確認しましょう。
どうしても会議が途切れるときの応急処置は?
会議ツールのビデオをオフにして音声のみに切り替える、スマホのテザリングに一時的に切り替える、Airターミナルを窓際の高い位置に移動する、といった方法で改善することがあります。また、家族に会議中は動画視聴を控えてもらうのも効果的です。
乗り換え先はどこがいい?
工事不要で済ませたいならドコモのhome 5Gが、安定性を最優先するなら光回線が候補になります。上り速度の実測値や、自宅での5Gエリア対応状況を比較し、総支払額をシミュレーションしてから決めると失敗が少なくなります。
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この記事の作成・確認体制
- 作成: 回線侍編集部
- 最終更新日: 2026-06-28
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